ColorfulDays!
◇
全国大会はいよいよ明後日という事で最終調整に入った青学テニス部員一同。今日の練習は午前までということで後は各自自主練となり今日一日の練習は終わりを迎えた。
――だがそんな大事な大会前なのにも関わらず自主練をすることもなくりり子はある人物を待っていた
「んもー…おそーい!」
人ごみ溢れた繁華街で、スマホを片手にしながら不機嫌な顔を浮かべるりり子。夏休みということで辺りはやたら学生が多い。
全国大会を目前に控えて何故自主練もしないでりり子がこんな所にいるのか。
話しは12時間前にさかのぼる―――……
「んー…どうしようかなー」
ベッドに寝転びながらスマホの画面と睨めっこ中のりり子。電話帳の画面には【赤司征十郎】の文字。
真田に真相を聞かされたあの日からずっとりり子は赤司に連絡をするかしないか思い悩んでいたのだった。
「でも、いきなり連絡するのもあれだよねー。やっぱり辞めとこうかなー…でも気になる…っ!でもーっ…」
自分の気持ちと比例するかのように画面を閉じては開いての動作を繰り返す。まぁこういう時って結局連絡が出来ずに終わるんだが。
案の定勇気が出なくて諦めたのか枕元にポイッとスマホを放り投げるりり子
――赤司さん今頃何やってるんだろう。私がこんなバカな事をしてる間にも夏の大会に向けて練習してるんだろうなー。最近赤司さんの事ばっか考えちゃって部活の練習にも身が入んなくなってきちゃったし、こんなんで全国大会大丈夫なのかなー…
そんなことを考えながらベッドの上で仰向けになっていたらいきなり電話の着信音が鳴った
「まさか赤司さん!?」そんな期待を抱いてベッドから飛び起きて、スマホの画面を見たら…
「き、黄瀬さん…?なんで?」
電話は黄瀬さんからだった
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