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ColorfulDays!




「どうもこういう店は落ち着かんな。それに本来制服で入るような店ではないだろ」



仁王の予想通りどこかそわそわして落ち着きがない様子の真田。それに周りの客層も気になるのか視線の動きも安定しない。


「そんなに心配しなくても弦ちゃんは周りのサラリーマンのお客さん達と見た目は大差ないから大丈夫だって!」

「なんだと!?」

「まぁ、冗談はさておき早速本題に入ってもいい?」

「むっ…!話しが長くなるようなら俺は途中で帰るからな」

「手短に済ませるから大丈夫!」















「こっからじゃ何話してんのか全然聞こえねーッス」


遠くの席に座ってるりり子と真田の方に必死に耳を傾ける切原


「あんまり近くの席にいけばバレるからのぅ。こういう時読口術が使える柳がおったら便利やったんに」


頬杖をつきながら切原と同じように二人を見つめる仁王


「にしても、どれもうまそうー!!財布持ってくればよかったぜぃ」


二人のことはそっちぬけで注文表を広げながらメニューに夢中になっている丸井。料理に気を取られて完全に目的が頭から離れているようだった。


「ブン太。注文表を広げてもお金がないんじゃ何も食べられないよ」


そんなブン太を頬杖をつきながら見据える幸村


「広げてるだけなら別にいいだろぃ。てかさっき幸村君が言ってた考えってなんだよぃ?」

「あぁ、それは「お待たせしました。注文のほうお伺いいたします」



幸村の言葉を遮るように店員が現われた。




「え!?えっと…(うわ!店員来ちゃったじゃねーかどうすんだよ幸村君)」

「とりあえず注文表を見て悩んでるふりをしながらこの場をやり過ごすんじゃ」

「了解っス」


三人は店員に顔が見えないよう注文表を広げる。

その中で丸井は一人涼しい顔をしている幸村に助けを求めるようにチラチラ視線を送っていた


「え、えっと…注文の方は?」


あきらかに挙動不審な三人に対して店員は注文表を持ったまま苦笑いを浮かべる


「とりあえず水で」


「「え!?」」



この状況に一切表情を崩さず言い放った幸村の言葉に一斉に声をあげる一同



「い、いや…しかしですね…」

「水で」


得体の知らない威圧感を漂わせた幸村に店員は何も言えなくなりそのまま「ごゆっくりどうぞ」という言葉を残して去っていった




「幸村君の考えって…これかよぃ…」

「やっぱあなどれないっスわ…幸村部長」






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あきゅろす。
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