ColorfulDays!
◇
「りり子…?」
ハッと我に返り慌てて自分の口を塞いだ。少し先にいる赤司さんは未だ驚いた表情のままだ
「ごごごごめんなさい!!なんでもないんです!!」
慌てて今の行動を弁解するも、私の顔を見てなにやら難しい表情を浮かべる赤司さん。だけどすぐにいつもの表情に戻り
「じゃあ、また連絡するよ」
そう小さく笑ってバスに乗り込んで行った。
「今のなんだったんだろ…?」
まるで記憶の底に棲みついてたもう一人の私にとり憑かれたような気分だった。忘れていた遠い記憶を思い出させるかのように。
「りり子ー?もうバス出るってよー?」
中々バスに乗り込んでこない私を心配してか呼びに来てくれたあかり
「あかり…やっぱり【せいちゃん】の件気になるから明日私、立海大に行ってみるわ」
「え?なんで立海?」
「イトコの弦ちゃんがいるからだよ。昔の私を知る弦ちゃんにせいちゃんの事聞けば全てがわかるかも!」
「そっか…何かわかったら速攻報告してよ?」
「もちろん!ありがとう!」
こうして一つの謎を残したまま帝光バスケ部との共同生活の合宿は幕を閉じた
[*前へ]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!