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ColorfulDays!



「うっそ…」



足音は足が動けずに困惑している私を無視してどんどん近づいてくる。

ま、まさか本当にこの合宿所に出る亡霊じゃ…

いや、もしかしたら変質者かも…

どうしよう…足は相変わらず動かないしヤバイよ





コツン、コツン







や、やば…どんどんこっちに近づいてくる

足音の正体を見ないよう顔を伏せる。冷や汗が背中を伝ったのがわかった。

もうすぐそこまできてる…!

そしてその足音は私の目の前にきて止まった








「こんな所で一体なにをしてるんだい?」

「いやあああああああああああ!!来ないでっ!!」

「は…?」



いきなり話しかけられた事に驚き耳を塞ぎながら大声を上げる

てか、この声…どっかで聞いたような…


恐る恐る顔を上げるとそこにいたのは…




「あ、赤司…さん…?」



顔を上げるとそこにいたのは驚いた表情を浮かべた赤司さんだった。

じゃ、じゃあ今の足音の正体って赤司さんだったの!?



「お、大声上げちゃってすみません…」

「それは構わないが…何故泣いている?」

「…え?」



自分の顔を触ってみると涙で顔が濡れていた。

そうだ…私、泣いて…



「見た所足もくじいてるようだね。立てるか?一人で歩けないようなら俺が背負って…っ!?」



気がついたら赤司さんに正面から抱きつくようにしがみついていた。

本当無意識に。


そして安堵から糸が切れたように涙が溢れ出してきた




「こわ…こわかったよぉ…」



予想外であったであろうりり子の行動に常にポーカーフェイスを崩さない赤司の表情に動揺が見えた。だが瞬時に頭の中を切り替えてりり子をなだめる様に優しく頭を撫でる。



「もう大丈夫だ」


赤司にしがみついてるりり子からは見えないが、そう言った赤司の顔は帝光部員達も見たことがないような穏やかで優しい笑みだった



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