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ColorfulDays!



探索という名の肝試しを開始してから30分が経過した。
最初は肝試しの雰囲気を楽しんでいたのだが、徐々に何も起こらない事からその緊張感は緩んでいき段々グダグダな雰囲気になってきた



「ま、結局こんなもんっスよね」

「噂は噂だったって事ね」

「もう戻ろうよー!こんな事してたって赤司君に知られたらまずいんじゃない?」

「それもそうですね」


何も起こらなかった事にホッとしたのは私と桃井さんだけのようで、ようやく肝試しを終わりにしようって空気になった瞬間…







ガタッ








使われていない準備室から大きな物音が聞こえてきた








「聞いた?」

「聞いたっス」

「中に何かいるんじゃない!?あかりワクワクしてきたー!!」

「ね、ねずみかなんかじゃねーの?ありえねーだろ」

「青峰君少しビビってますか?」



準備室の物音にすっかり気を取られた一同。桃井さんと私はお互いにしがみつきながら扉を開けようとする黄瀬君を見守る。他のみんなはワクワクしながら様子を伺っていた。



「じゃあ…開けるっスよ!」



ガラッと勢い良く扉を開けた瞬間何か大きな人形が扉を開けた黄瀬君を目掛けて落ちてきた




「う…うわあああああああああああああああああ!!」


黄瀬さんは悲鳴をあげながらすごいスピードで走り去った




「ちょっ!?なになにーーー!?」

「黄瀬ぇぇええええ!!てめえ一人で逃げんじゃねええええええ!!!」


黄瀬さんのリアクションに一斉に驚き後を追うようにみんなすごいスピードで逃げていった



「ちょっ!ちょっと待ってよっ!!!」



完全に逃げ遅れた私も焦って走り去ろうとした瞬間恐怖で平常心を失っているせいか足が縺れてその場でこけてしまう




「う…そ…マジ?」



足動かないし…ありえない

そういえば前にもこういう事あったな(第3話参照)

でも今回の状況はちょっとヤバイ…

どうしよ…足動かないよ…


ふと周りを見渡すと辺りは真っ暗で非常口の緑色の光がボンヤリとこの廊下を照らしているだけだった。さっきはみんながいたからなんとも思ってなかったけど今いるこの場所って相当不気味でいかにもなんかでそう…

後ろには人工呼吸で使う人形が顔をこちらに向けて転がっていた。黄瀬さんが驚いたのはおそらくこの人形だろう。てかこんな人形がなんでこの合宿所にあるわけ!?


タネがわかったとはいえ今にも動き出しそうなこの不気味な人形と並んでるのはさすがに恐すぎる。それに…今さらさっき食堂で話してたこの合宿所の恐い話し思い出してきちゃった…




「やだ…誰か…」


あまりの恐怖に自然と涙が出てきた。

だけど泣いた所でこの足は動かないし…どうしよう…



そう頭の中でグルグル考えを巡らせていたら廊下の向こう側から足音が聞こえてきた。




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