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ColorfulDays!



合宿2日目。晴天。気温は32度の猛暑。

時刻は午前9時40分。




本来ならば合宿の練習メニューをこなしてるはずのこの時間帯。

昨日のある出来事から全国で名高い帝光中学の男子バスケ部の中でも別格の存在キセキの世代の面々と練習試合をやる事になった私達。

待ち合わせは10時だが対策、ウォーミングアップも兼ねて早めにコートに集合した。


試合前は必ず美月先輩を中心としてミーティングが行われる。

普段はチャラチャラとしてる美月先輩も試合になると別人のように切り替わり選手の顔になる。




「相手はテニス初心者だと思うけど決して手は抜かないで!身体能力だけでいったら軽く中学生のレベルを超えてるから」

「一筋縄でいく相手ではないって事ですね」

「でも、バスケって他のスポーツに応用が利かない特殊なスポーツでしょ?こちらの経験と技術で攻めれば余裕じゃない?」

「舐めて掛かると足元をすくわれるわよ、桜花。彼らの身体能力はまさに10年に一人の逸材。どの種目でも基本さえ身につければあっという間に頂点をとれる程の実力の持ち主なの。経験とテニスの実力は確かにこちらの方が上だけれど相手が飲み込みの早い連中だったらあっという間に覆されてしまう可能性があるわ」



美月先輩の忠告に顔を強張らせる桜花先輩。



「そして私の中で特に要注意なのはキャプテンの赤司君と黄瀬君ね」



「赤司さんと黄瀬さん?」

「そう、赤司君の能力はそうね…氷帝の跡部さんに近いわ。彼の眼には先の展開が全て見えてるの」

「ま、マジですか?」

「マジよ。それでね彼の最も恐い所は能力というより彼を形成させている人格にあるのよ。彼にとって勝利とは基礎代謝…つまり呼吸をしているのと同じ事。彼はあらゆる勝負事で負けた事がないしそれに基づいた多くの実力を持ち合わせている。きっとテニスでも同じ事なんだと思うわ」

「基礎代謝ねぇ…」




桜花先輩が怪牙な表情を浮かべる



ていうか、なんだろ…

美月先輩から赤司さんの事を色々聞いてる途中私の頭の中の遠い記憶のかけらがかすかに見え隠れした…

忘れている事を何か思い出しかけたような…



「んで、次は黄瀬君。彼は雅治…立海の仁王君と氷帝の樺地君に近い能力の持ち主よ」

「という事はコピーに特化した能力か」

「そう、彼は一目見ただけで相手の技の本質を見破って自分のものにしちゃう器用な選手よ。自分の実力以上の相手のコピーは出来ないみたいだけど残念ながら身体能力だけでいったら今いるこのメンバーの中で黄瀬君に勝ってる人はいないから…彼に対しては経験でカバーするしかないわね」

「思った以上にくせ者揃いですね…」




あかりも試合モードに切り替わってるのか表情が真剣だ



「後ね…あちら側には諜報部員がいるの」

「諜報部員?」

「レギュラーに混じった髪がピンクの女の子が一人いたでしょう?あの子は私と同等…いや、それ以上の情報のスペシャリストよ」

「え!?…てことは」

「ええ、こちらのデータは全て筒抜けってことよ。あの子の実力なら半日でも私達のデータを仕入れることなんて簡単なことだと思うわ」


やっかいな部員がいるなぁ…

でも、どんなすごい人が相手だろうと大好きな種目で負けるわけにはいかない…!



「やぁ、待たせたね」




午前10時…

キセキの世代のおでましか…


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