ColorfulDays!
◇
「所でぇー、これはこちら側の提案なんですけどーこれからお互いに共同生活を送ってく上でお互いにどういう人物かって事を知っといた方がいいと思うんですね!だからこの機会にお互いに自己紹介しません!?」
いきなり立ち上がったと思えばいつもより1オクターブ高い声で帝光バスケ部さん達に提案を持ちかける美月先輩。
まぁ確かに美月先輩の言うとおりこれから一週間共同生活をしていく上で自己紹介は必要なことだとは思うけれど…果たして相手の反応はいかに?
「いいっスねー!じゃあ俺からいくっス!」
「ダリーな。お前一人でやっとけよ」
「ひどっ!青峰っち!」
「こちら側としては馴れ合う気は更々ないのだよ」
「緑間っちー!そんな事言ったらあの子達が可哀想じゃないっスか!」
「乗り気になってるのはお前一人だけなのだよ。」
「俺あの厚化粧の子嫌い〜!やるなら黄瀬ちん一人でやれば〜?」
「みんなひどいっス…(しくしく)」
あちゃー。見事に却下されちゃったよ!
あちらは見事にこちらに関心がないみたいだ。一見乗り気なってたかのように見えた黄瀬さんも私達に関心があるからっていうよりは元々女の子には優しくするっていう彼の習性からくるものだったのだろう。
黙々ご飯を食べながら美月先輩の方をチラッと見たら案の定キセキの世代さん達の反応に顔を引き攣らせていた。
そりゃそうだろう。美月先輩は化粧で多少繕ってはいるものの誰が見てもそこら辺のモデル顔負けの美人だ。
恋愛経験も豊富で男を落とすテクニックも心得てる為に狙った男は必ず落とす。現に過去に競争率の高い立海の仁王さんを落とした輝かしい経歴もある程だ。
だから男を惹きつける事に関しては絶対の自信がある美月先輩は今のこの状況にプライドがズタボロになってる事だろう。
しかも紫の人に厚化粧とか言われてたし…絶対その言葉聞いてたよね…
「…ったく合宿初日から本当苛々させてくれるわ」
あ、桜花先輩がキレた
けど様子がおかしい…?
「キセキの世代だかなんだか知らないけど、つけあがってるんじゃないわよ!大体あんたら相手に舞い上がってるのはそこに突っ立ってる厚化粧のバカ女とそこに座っている茶髪のツインテールだけなんだから」
「桜花まで厚化粧とか酷くない!?」
「あかりは何も言い返せない…」
桜花先輩の言葉に美月先輩がキレる反面あかりは箸を持ったまま俯いていた。
ハラハラしながら傍観していたら桜花先輩はこの状況にさらに拍車をかけるような発言をキセキの世代の人達に投げ掛けた
「どうせバスケしか出来ない能無し軍団でしょ?そんな奴等こっちだって願い下げよ」
「ちょっ!!桜花先輩!!!それ言いすぎ!!!」
「桜花!!言っていい事と悪い事があるだろう?」
さっきの美月先輩の発言以上にとんでもない事を言う桜花先輩。すかさず立ち上がって神子先輩と2人で桜花先輩をなだめる
なんて事を言うんだろうねこの人は!!
背筋が凍って後ろに座っているキセキの世代の人達の方を振り向けない…
なんか背後ですんごい嫌なオーラを感じるんですけど
「ふ〜ん、なんかすっげぇムカツク事言われた気がするんだけど〜」
「ほっとくのだよ紫原。どちらが能無しかはいずれ思い知る嵌めになるのはあっちなのだよ」
ほらー!怒ってるじゃん!!どーすんのコレ!?
「おもしろいじゃないか」
言い合いにも傍観にも参加していなかった人物がこのギスギスとした空気を打ち破るように口を開いた
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