ColorfulDays!
◇
「おくれましー…ってあれ?」
食堂の扉を開けた瞬間そこには青学レギュラー達の姿はなく、見知らぬ男子生徒と女の子一人がズラーっと長テーブルの席に並んで座っていた
「えーっと…」
私、場所間違えた?
でも外の札にちゃんと食堂って書いてあるし…
てかそんなことよりも視線が痛い痛い!
みんな一斉にこっち見てるよー!
「もしかして青春学園女子テニス部員の方かな?」
頭の中がパニックを起こしてる中、長テーブルに座っていた赤い髪の人が話しかけてきた
「はっ、はいっ!!」
いきなり話しかけられた事にびっくりして背筋を伸ばした。
やば…声裏返っちゃったよ
「そういえば3時過ぎにそちらの学校が到着予定だったね。今までミーティングでここを使わせて貰っていたんだが長引いてしまって申し訳ない」
「あっ、いえっ!!」
「もう少しで切り上げるからそれまで悪いが外で待機して貰っていてもいいかな?」
「は、はい!」
なんだか淡々とした人だなーと思いつつもこの場からさっさと立ち去りたかった私は後ろ手で扉を開けてそそくさと「失礼しました」と一礼をして食堂を出ていった
「ふぅー!!緊張したーー!!あれがキセキの世代?イケメンかどうかは確認出来なかったけどなんだか威圧感がある人達だったなー…」
「キセキの世代がなんだって?」
「ひっ!!」
ぶつぶつと独り言を呟く私の背後からいきなり声がして振り向く
「もしかして今この中にいるの!?」
「あ、あかり…」
ようやくみんな支度が終わったのかあかりを筆頭にいつもの見慣れたレギュラーメンバーが勢ぞろいしていた。
性格破綻者の集まり(神子先輩は除く)だと思ったけどあの人達と会った後だとすごい安心感があるメンバーだわ
「で、今この中にキセキの世代がいるの?」
ズイッと美月先輩がいつもよりバッチシ化粧を決めた美しい顔で前乗りになって問いかけてきた。
「は、はぁ…」
てかこれから練習で汗だくになるっていうのになんでこの人はバッチリ化粧してるんだろ?
「ついに…ついに会えるのねーーーー!エステも行ったし化粧のノリもバッチリだし…行くわよあかり!!」
「はいっ!!」
「わーーーーーー!!待って待って!!まだ中でミーティングやってるんですーーー!!」
あかりと美月先輩の突入に背筋が凍り必死で興奮する二人の前に立ちふさがる
「ミーティングぅ?それを早く言いなさいよね」
「ったく、あやうく何も知らないで突入するところだったじゃない」
この二人が揃うと本当にやっかいだ…
本当に何をしでかすかわからない
桜花先輩は案の定美月先輩とあかりの行動に眉間に皺を寄せるぐらいに怒りが露になっていて、神子先輩は周りに見えないように胃薬を水と一緒に流し込んでいた
私の胃もキリキリしてきたところで食堂の扉が開いた
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