華城学園高等部
9
「・・・よっし!」
白いタイピンは狂矢が俺のネクタイに付けてくれた
「これ、皇紀って証な。・・・別に外してもいいけど俺のものって証だから・・」
耳が垂れた子犬のように項垂れる。
そういう狂矢の頭を撫ででやった
「じゃあ外さねーよ」
周りでギャーギャーと声がしたが今は無視だ、無視。
「おう」
狂矢は照れくさそうに笑った
・・・可愛い。
『・・とりあえずこいつは俺のもんだからな!手ぇ出したら殺す』
狂矢はそう言い放って俺の唇に軽くキスをした後に、俺のステージの上に残したままステージ袖に行ってしまった。
え・・?何で俺置いてくの・・・
周りは何かすげぇ悲鳴あげてるやついるし。
中には倒れてるやつもいる
・・・めっちゃ睨まれてるような気がする
『続きまして"皇紀挨拶"』
多分放送委員であろう声でアナウンスがかかる。
・・・・は?
何、挨拶って。
俺は袖にいる狂矢のほうを見た。
目が合った狂矢は口ぱくで言った
"なんでもいいから言え"
・・・んな無茶な。
いつもならくっついてくんのに・・
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