NO.1
電話は毎日続いた。
暴言をはかれて、散々脅されて‥そして友人にツケられた金額を聞いて愕然とした。
‥ニ千万。
‥‥闇金融の利子は高すぎた。
知らない間に膨れ上がった金額は、自分たちじゃもうどうにもならなくなっていた。
それからというもの、父さんたちは必死で働いた。
子供である俺たちがいたから、取り立てが来ることは避けたかったらしい。
その分毎日働いて‥家の前まで闇金融の取り立てが来ないように必死で借りた覚えの無い金を返し続けた。
母さんは内職、パート‥父さんは残業して、徹夜して‥ただがむしゃらに高い目標に向かって機械のように働き続けた。
もう肉体的にも精神的にも限界だった。
でも父さんたちはくじけなかった。
『なにか理由があったにちがいない‥』
そう信じて、ひたすらその人を待った。
ただ待ち続けて‥
月日はたち、
とうとう本当に限界がきた‥。
あの日‥
父さんたちは死を選んだ
俺たちを
守る為に‥
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