NO.2
俺たちの両親には借金があった。それも、莫大な金額で‥
事の元凶は父さんと母さんの古い友人で、将来自分の店を出したいと考えてた人だった。
自分の今の持ち金じゃとうてい無理だったが、その人は夢を諦めきれず、一生懸命働いた。
体を壊しても、どれだけ無理してても、ただその人は一生懸命働いてた。
‥それを‥父さんと母さんは痛いほど知っていた。だから、ある決意をしたんだ。
ある日、父さんと母さんはその人を会社の近くの店に呼び出した。
もとから二人ともお人好しだから
友人が頑張ってる姿をみてほっとけなかったんだろ。
遠慮する友人をまた次の日呼び出して、書類に判子を押した。
‥―『お前は金なんかのせいで夢を諦めちゃいけない』
こうして父さんたちはその店の連帯保証人になった。
新しく出した店に、一番初めの客として入れることを条件に‥
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