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NO.4






…―『そう、ですか』



そう呟いた櫂は、そんな深刻な病気を持ってるなんて感じさせないほどしっかりしてて。
今、説明を聞いたのが…







嘘じゃないかってほど…









『臓器移植のドナーを探すには‥‥まず』



医師の話を
取り乱すこともなく聞いていた。


今自分の身に起きてるそれを…目をそらさずに。



『ご両親がいらっしゃらないなら身内の方とご本人の移植同意書を‥』



『…わかりました。』




櫂は…俺よりずっと大人だった。










櫂、今なにを考えてる…?


そんなまっすぐな目ェして、お前はなにを思ってる…?






―…“櫂が,死ぬかもしれない”






そんなことを思っただけで、俺は体が震えそうなほど怖くてたまらないのに…



事実を突きつけられた櫂本人は…



―…『ドナーが見つかり次第またご連絡します。同意書はまた移植の前に改めてお話しましょう…。急に、心の準備もできていないのにこんな話をしてしまって…すみませんでした。』


『いえ むしろ話をきけてよかったです。
先生…よろしくお願いします。』



―…誰よりもずっと辛いハズなのに。








櫂は医師にペコリとお辞儀をした。




全てを悟ったようなその眼差しは

























いつかの父さんの姿に似ていた。



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あきゅろす。
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