[携帯モード] [URL送信]
NO.3




皮肉な事に、残りの借金は父さんと母さんの保険金によって支払われた。


遺書が見つかれば
保険金は出なかったんだろうけど、
俺と龍にいは遺書の存在を隠した。


‥きっと、どこか客観的に
見つかったら駄目だと
思ったんだ。




俺は泣くに泣けなかった。あまりにも‥唐突すぎて‥



自分の両親が死んだ子供たちなんてたくさんいる。
日本は平和だ。いまこの時も戦争とかで命を落とす人が後を絶えない‥


俺よりもっと苦しい思いしてる人なんかいっぱい居るのに‥何故かその時だけは、この綺麗な雪の中にたたずんでいる自分が‥世界中の誰よりも‥ひどく惨めに思えていた。







絶望的な今の現状のなかで、現実味はないのに何故か気持ちは冷静さを取り戻していて。



これからどうやって生きていこうか


なにを目標にすれば前向きになれるのか





そんなことばかり考えていた。































今時、復讐なんて馬鹿げたこと考えない。


でもこの空虚感はぬぐえない。




苛立ち、悲しみ、苦しみ

  憎しみ


その感情全てを飲み込んで俺は‥




























俺たちは




































人を信じることをやめた。













でもそのかわり









































父さんと母さんの分まで
















































強く生きると




心に誓った‥。








[*前へ][次へ#]

3/4ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!