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先生≠彼 番外編
♯3


あたしはあっという間にイかされちゃう。


あたしは全裸で喘いでるのに、けいちゃんはまだ余裕の表情で。


「せ、んせずるい…あたしばっかり」

あたしばっかり好きで。あたしばっかり感じてて。そんな風に思えちゃう。


今度はあたしがラグに降りて、けいちゃんがソファに座って、あたしはけいちゃんの下着から、取り出したものを口に含んだ。

既に固く大きくなってたけいちゃんの欲望の塊が、あたしの口内で更に膨張した。


「せ、んせ、気持ちいい…?」

一旦離して、けいちゃんに聞くと、けいちゃんはあたしの髪をくしゃくしゃって撫でながら、声を漏らす。


「うん、気持ちいいよ、春日」

色っぽいその視線も声も、好き。あたしをたまらなく欲情させる。さっきイったばっかりなのに、またあたしの中から蜜が溢れだした。

無我夢中でけいちゃんのに舌を絡めて音がするくらいに吸い上げる。けいちゃんの先っぽから苦味がかった味がする。それも構わずにペロって舐めた。


「ま、ま、って、ちほ」
「千帆じゃなくて春日、でしょ? 先生」
「あー」

けいちゃんはしまった、って顔をしてから、あたしの二の腕をぐいって引っ張る。


「こっちおいで」

そう言われて、けいちゃんはあたしの身体を自分の太腿に乗せあげた。頭を背中を抱え込まれてキスされる。


「ぬるぬるだね、興奮してる? 春日」

滲み出したあたしの蜜で、けいちゃんの太腿はてらてら光ってる。


「や…っ」

言葉に出して言われなくても、やばいくらい。最近は当たり前にセオリー通りになってたけいちゃんとのセックスが、高校時代を思い出しただけで、一気に背徳感に満ちたものになる。


「どうせならセーラー服着れば良かったのに」
「…実家です」
「なんだ、残念。今度持って来てよ。春日のセーラー服、可愛くて好きだった」
「先生、へんた…っんんっ」

変態、って言おうとした口はけいちゃんの唇に塞がれる。

あたしの腰を抑えつけて、けいちゃんはあたしの中にずぶって入ってきた。けいちゃんの太腿に跨ったまま、下からずんずん突き上げられる。


「や、あだ…っ」
「ダメ?」
「ダメじゃない…っけど。やだ、先生、おかしくなっちゃ…」
「とっくにおかしいんだよ、俺ら。マトモな教師なら、生徒にこんなことしないよ――そうだろ? 春日」

あたしの中で過去と現在がごっちゃになってく。まだあたしとけいちゃんは先生と生徒で、まだ誰にも秘密の関係。まるで教室の中で抱き合ってるみたいな――そんな想像が、あたしの身体をものすごく興奮させた――。


「せ、んせ…だめ…っ」
「もう、無理だって。やめらんない…」

一度体勢を変えられて、あたしの身体を背中からソファに押し倒される。今度は正常位で、けいちゃんはあたしの身体を貫く。

どんどん激しくなって、早くなって、あたし達はますます狂ってく。最後はなんだかわかんないまんま、あたしもけいちゃんもイッちゃって、次に目覚めた時は、寝室のベッドの上だった。


「……」

隣で眠ってるけいちゃんを見て、昨日の嵐のような激しいえっちを思い出して、ひとりで恥ずかしくなる。


えっと、あれからどうやってあたし、ここまで来て、眠ったんだろ。

けいちゃんとはんぶんこで使ってるダブルサイズの掛ふとんの下は、何も着てなかった。


(ああ、もう。酔ったけいちゃんとするのは、しばらくやめとこ)


「けいちゃん、起きて。今日も学校でしょ? あたしも1限からガッコあるの」

同じく裸のけいちゃんの肩を揺さぶった。


「ん? ああ、ごめん、千帆…朝飯作ってない…」

だるそうにあたしに顔を向けながら、けいちゃんが言う。


「いいよ、あたし作るから。けいちゃん食べれる?」
「…コーヒーだけでいいや。頭いてぇ」

けいちゃんは昨日のお酒がまだ、相当身体に残ってそうだった。


新婚1年と1日目の朝は、そんな風にぐだぐだにスタート。けいちゃんを送り出してから、あたしはお洗濯。

これまたけいちゃんがいつの間にか洗濯機に放り込んだであろう、昨日着てたはずのパジャマと下着を干してたら、また蘇っちゃう記憶。



『俺のためにウェディングドレス着てよ。――結婚式、しよ?』


あれって、酔っぱらいの戯言、だよねえ…。



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