ぶれいく! 1 比較的穏やかなある日、俺は長と二人で任務の報告書を書き上げていた。 今回の任務は暗殺っていうかちょっと現代人にとっては少々頂けない感じのものだったんだけど、長の足を引っ張らないようになんとか遂行出来た訳だ。 最終的には長が八割方やっちゃってたんだけどさ!ごめんなさい本当役立たずですみません殺さないで! 「十蔵?何してんの。」 「いえ・・・。」 思考回路がショート寸前とかそういうノリなんで気にしないで下さい長。 「疲れてんなら休みな。これくらい一人でも出来るからさ。」 ばさばさと書類の束を揺らしながら長は言うけど、あんた下手したら三日は徹夜でしょうが!というツッコミを入れたい。 まぁ実際には入れないけど! ていうか俺も徹夜だけど、働いてる分長の方が疲れは溜まってると思うんだ。 「長も、お疲れです。」 「大丈夫大丈夫。俺様まだ元気だしー。」 ハードな任務明けで目元に隈作りながら報告書書いてる人の台詞じゃないから! 見るからにふらふらでしょうが! あぁもう仕方ない人だな・・・。 「寝ましょう。」 「うん、おやすみー。」 「長、寝ましょう。」 「・・・大丈夫だってば。」 「・・・・・・。」 「眠くないもん。」 我が儘言っちゃいけません! いや、俺今と昔で合わせて33年生きてるからさ、どうしても長が歳の離れた弟とか、下手したら息子にしか見えない訳。 こういう無茶してるの見るととにかく心配なんだよ、分かる? 「十蔵ってさぁ、心配性?」 「いえ・・・。」 「お母さんみたいだよ。」 いや、長に敵うお母さんキャラなんていませんから! まぁ口が裂けてもそんな事言いませんけどね。本当殺されるのだけは勘弁! でもこれじゃあまた長が無理するよね。長ってばこないだも働きすぎて倒れたのに。 学習能力はある方なのにな・・・。 なんて思ってたら、天井から生首が、じゃなくて仲間の忍が二人顔を出した。 [Next#] |