ぶれいく! 2 ・・・とは言えないんだよ。 だって、だってさ、幸村様の純粋な瞳を見てごらん! 比護欲とか母性本能とか色々擽られるんだよ! 男に母性本能があるのか知らないけど、こんな仔犬みたいな目で見られたら断れないよね!? 「十蔵!」 「・・・はい。」 そして頷いちゃう俺は馬鹿。 もうなるべく傷付けない方向でいくしか無いよね。 素手で良いよね。素手が良いよ、うん、俺の戦闘スタイルって基本体術だし。 刃物怖いし! 「では・・・。」 「うむ!早速・・・。」 「じゃないですよ幸村様。」 「・・・お。才蔵。」 突然会話を遮って、俺の隣に降り立った人物に心の中で感謝の言葉を羅列する。 本当助かった!幸村様にお怪我を負わせないで済んだよ才蔵ありがとうマジで! 「まずはさっさと執務を終わらせて下さい。鍛練修行精進云々はその後です。」 「す、すまぬ・・・。」 「佐助に小言を言われたく無いでしょう。」 「うむ・・・。」 あ、ちょっと目に浮かんだ。 「で、では、執務に取り掛かるとする。」 そう言って幸村様は部屋の方に走って行った。 ・・・大将との殴り愛の声が聞こえるのは空耳だ、うん。 「・・・真砂。」 「・・・すまん。」 才蔵に本名を呼ばれて謝れば、大きくため息を吐かれた。 「相変わらず幸村様には弱いな。あともっと喋れ。」 「・・・努力する。」 俺の過去を唯一知ってる幼なじみは、今のところ俺の本性(ヘタレ)をよく理解している。 いつもフォローすまん、才蔵。 ていうか助けて貰ってばっかりで俺は何もして無くて本当・・・。 才蔵に愛想尽かされたら死亡フラグしか立たなくなる気がする。 「才蔵。」 「なんだ?」 「お前がいてよかった。」 キリッとして言ったら笑われた。 「告白みたいだな。」 違います! あ、いえ、友情って良いよね。 ちょ、待って海野ちゃん。そんなドンマイ☆って顔しないで。 秋月真砂、死亡フラグついでに変なフラグが乱立している模様です。 続く [*Back] |