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ぶれいく!



・・・とは言えないんだよ。

だって、だってさ、幸村様の純粋な瞳を見てごらん!

比護欲とか母性本能とか色々擽られるんだよ!
男に母性本能があるのか知らないけど、こんな仔犬みたいな目で見られたら断れないよね!?


「十蔵!」
「・・・はい。」

そして頷いちゃう俺は馬鹿。
もうなるべく傷付けない方向でいくしか無いよね。
素手で良いよね。素手が良いよ、うん、俺の戦闘スタイルって基本体術だし。

刃物怖いし!

「では・・・。」
「うむ!早速・・・。」
「じゃないですよ幸村様。」

「・・・お。才蔵。」

突然会話を遮って、俺の隣に降り立った人物に心の中で感謝の言葉を羅列する。
本当助かった!幸村様にお怪我を負わせないで済んだよ才蔵ありがとうマジで!

「まずはさっさと執務を終わらせて下さい。鍛練修行精進云々はその後です。」
「す、すまぬ・・・。」

「佐助に小言を言われたく無いでしょう。」
「うむ・・・。」

あ、ちょっと目に浮かんだ。

「で、では、執務に取り掛かるとする。」

そう言って幸村様は部屋の方に走って行った。
・・・大将との殴り愛の声が聞こえるのは空耳だ、うん。


「・・・真砂。」
「・・・すまん。」

才蔵に本名を呼ばれて謝れば、大きくため息を吐かれた。

「相変わらず幸村様には弱いな。あともっと喋れ。」
「・・・努力する。」

俺の過去を唯一知ってる幼なじみは、今のところ俺の本性(ヘタレ)をよく理解している。

いつもフォローすまん、才蔵。
ていうか助けて貰ってばっかりで俺は何もして無くて本当・・・。

才蔵に愛想尽かされたら死亡フラグしか立たなくなる気がする。


「才蔵。」
「なんだ?」

「お前がいてよかった。」

キリッとして言ったら笑われた。

「告白みたいだな。」

違います!
あ、いえ、友情って良いよね。

ちょ、待って海野ちゃん。そんなドンマイ☆って顔しないで。

秋月真砂、死亡フラグついでに変なフラグが乱立している模様です。

続く

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あきゅろす。
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