気まぐれ短編集
わんと言えっ!(ver.ハスキー)C
「それにしても…わんこ連れて入れる店なんてなぁ…」
「ぼく、にんげんになれるよ?」
「あぁ…。それなら連れて行けるよな………って、えっ!?」
ボフン
へへん。
これくらいかんたんなのさ。
「どう?」
「いや…。これはこれで…その、こんな時間に連れまわしたら、怒られそうな…」
「これでつれてってくれる?」
「それは…ちょっと…」
「なんで!」
にんげんになったのに
つれてってくれない…!?
「なんでって…。こんな時間だし…。第一お前、何も着てねぇじゃん!流石に子供服持ってねぇし…。今からじゃ買えねぇし…。無理だな…」
なんかわからない…
わからないけど、このままじゃ、おるすばん…
「おるすばんいや!!」
「あー…わかったわかった。んじゃあ、もう今日は出前にすっから、なっ?」
「でまえってなに?」
「食べ物家まで持って来てくれんの」
「おでかけしない?」
「おー。しないしない」
「おるすばんは?」
「なしだ」
「ほんとか!?」
「あぁ。本当だ」
やったぁぁ!!!
………あれ…?
でも、なんかぼくがわがままいったから、いくのやめたのかな…?
「……べ、べつにぼくはたのんでないからな!」
「あぁ。わかってるよ」
「ただ、おれいはいう!ありがとな!にんげん!」
ままにも、おれいはたいせつっておそわったからな!
「俺の名前は大輔だ!」
「だいすけ!」
「なんだ?」
「よんだだけー」
だいすけ…
「なんだと!?この…。あぁ…、お前も名前が必要だな。うーん…」
「ぼくはハスキーだよ?」
「そりゃ、名前じゃないだろ。そうだな…。お前は今日からハヤテだ!」
こうして、僕と大輔の生活は始まった。
この時はまだ、2ヶ月の未熟者だったんだ…。
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