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気まぐれ短編集
わんと言えっ!(ver.ハスキー)A
ん、ここは…どこだ?
あれ…、ぼくは…?

「あっ。起きた?何か食べるかな…」

「おまえ、だれだ」

「お前って…生意気だなぁ…。俺は…って、えっ!?い、犬が喋っ!?いてっ…っぅ…」

しろいおおきなはこのかどでぶつけて、いたがってる…
なんだかへんなやつだ。

「おい、おなかすいたぞ。なんかくれ」

「しかも何か上から目線だしよ…。何なんだ…牛乳でいいのか?」

「ぎゅうぎゅう…とは、なんなのだ?」

「牛乳な?ほれ」

なんだこのまっしろいものは…
ピチャッ
お、おいしい…
ピチャピチャピチャ…

「おっ、旨いか?」

「お、おなかがすいてるから、のんでるだけだぞ」

「そっか…」

ピチャピチャピチャ…
………なんかぼく、すっごくみられてる…

「な、なんだ」

「んー?何が?」

「なんか、すごくみてるだろう」

「いやぁ…。可愛いなぁって…」

か、かわいい!?
ぼくがかわいいなんて…

「ふんっ」

「な、なんだよ?」

「な、なでてもいいぞ。べつにぼくはなでてほしいわけじゃないけど、おまえがなでたそうにしてるからな。しかたないからなでるのをゆるしてるだけだからな」

ぼくは、このへんなにんげんにせなかをむける。
そしたら、なんかくすくすわらわれた。
それから、ぼくのせなかをそっとなでてくれる。

あったかい…

ぼくはきもちよくて、しっぽをぱたぱたさせた。
だけど、いまのかおはこいつにはまだみせてやんない。
だって、きっといまのぼくのかおは、すっごくまっかだから。

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