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トラウマだって乗り越えて...

「女っておま…っ!?」

反論しようとする凜に神谷は軽いキスを落とす。

「んなっ!?……ふぁっ…っ……んんっ…!?」

また反論しようとした凜に、今度は深く口付ける。
押し戻そうとする腕は神谷に頭の上で抑えつけられ、口の中には絡めようとしてくる舌から逃げ絡められてはまた逃げられ…と繰り返しているうちに、凜は段々抵抗する力を失い、されるがままになってしまう。

それに機嫌を良くした神谷が凜の胸元に手を入れ…ようとした時、凜は神谷の腹部に強い膝蹴りをかました。
神谷は凜の蹴りが見事に受け、小さく「うっ」と呻きその場にうずくまる。

凜は(決まった!)と喜び、うずくまる神谷に向かって言う。

「はっ!俺を甘く見るからそう言うことになんだよ!バカめ!」

すると、神谷はうずくまったまま急に笑い始める。

「くっ…くくくっ…あははははっ!」

その笑いが気に食わない凜が(なんだ此奴?おかしくなったのか?)と思っていると、神谷が続ける。

「気に入った!お前。マジで俺の女決定。それと……それが素?くくっ…。あの真面目くんが…なぁ?」

「……わりーかよ。」

凜が少しふてくされて言う。
その顔があまりに可愛らしく…神谷は凜を抱き締める。
案の定、またしても凜から重いパンチをもらうが、神谷は耐え、笑う。
楽しそうに…笑う。

それから凜と神谷は一緒に連むことが増えた。
神谷と呼んでいたのはいつの間にか臣司に代わり、神谷も凜をお前と呼んでいたのが凜に変わった。
登校も、昼休みも、放課後も……。




――…それから1年後の秋その事件は起きた。


いつものように神谷のうちに遊びに行くと、なぜか神谷はいなくて、代わりに凜はまったく知らない神谷の友達が居た。

「あの…。臣司が居ないなら帰りま『いいじゃん♪あいつもすぐ来るって♪』」

神谷以外に用はない凜はそのまま帰ろうとしたが、神谷の友達に引っ張られ家の中に入ってしまった。

中には5・6人居たが、みんな知らない人ばかりだった。
(神谷って意外と友達居たんだな…)なんて呑気に思っていると、そいつらがとんでもない話をし始める。

『んで?こいつがあいつの彼女なの?』
『まじ?男だよね?』
『あいつ変わってるしな…』
『聞いてみるか。』
『で?君があいつの彼女?』

(全部聞こえてるよ!)とか思いながらも凜は、

「えっ!?いえっ!俺…男だしっ!」

と答えた。

しかし、今度は凜には聞こえないくらいの小声で何か話はじめる。

話が終わったのか、男達はみんなこっちを向き、凜に近寄ってくる。
そして、凜は急に押し倒される。
更に1人には腕は掴まれ、1人には足を押さえつけられ、身動きが取れなくなる。

「なにす『神谷に頼まれたんだ。』」
「えっ……?」

抵抗しようとした凜にその中の1人が言った。
『神谷に頼まれた』
その言葉に凜は絶句した。
そして、その隙に凜の口はハンカチで結ばれ、大声が出せなくなった。

『俺達、頼まれちゃったから君を犯すね♪』

凜は抵抗しようとするが、この人数差では勝てない。
それだけではなく…神谷が命令したというショックがあまりにも大きく、凜は抵抗する気力すら奪われてしまった。


「んっ…ふぅ……っ…っふぅ…。」

『こいつ初めてなんだな。』
『まじ最高。もっと腰振れよ。淫乱。』
『ほらほら。手の動きが止まってるよ?ちゃんとやらないと……この紐…このままだけど?』


ほんの少し寒くなってきた満月の夜。
凜は神谷の部屋で強姦された。
凜の雄は紐を結ばれ、簡単にはイケないようにされ、叫ぶにも声はハンカチに阻まれ…。
その苦しさと悔しさでいっぱいの涙を流し続けたのだった…。


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