2 ───校庭 《───男子は全員棒倒しの準備をしてください。》 泉と恭の耳に入ってきたアナウンス。泉はもうすぐ始まる、という気持ちからか少々興奮気味だった。そんな泉を恭が宥る。 そして恭は状況を把握するために、原作の内容を思い出していた。 (確か…了平が2対1を提案して押し切ったんだよね、じゃあ今頃B・C連合は総大将を決めているはず。) 「B・C連合の総大将誰にする?」 「サッカー部の坂田だろ?」 「レスリング部の川崎も強いぞ。」 坂田とか川崎って誰だよ、とか思いながらB・C連合の方へ足を進めた。というかレスリング部とか普通無いだろ中学に。 「僕がやるよ。」 「!?」 「ヒバリさん!」 驚き身を仰け反らす男子達。当たり前だろう、並盛のボスとも言える彼が此処にいるのだから。 何故彼が群れている場にいるのか、疑問があったがそれ以上に気になる事があった。 何故なら、あの雲雀が大人の女性(泉)と手を繋いでいたのだから。 (ヒバリさんが女の人と手を繋いでるーっ!!?) 全員の心が一致した出来事だった。もちろん、それには彼ら、綱吉や獄寺、山本にも言えることだった。 「雲雀さん…女の人と手繋いでる…!」 「ラ、ライバル出現なのなー?」 「(あの女…!)」 放心している綱吉に冷や汗をかく山本。獄寺に至っては持っていた煙草の箱を握り潰していた。 「じゃ、泉先生は観客席にいてね。」 「頑張れな恭弥〜♪」 恭の言葉にヒラヒラと手を振って歩き出した泉。周りに人間がいるせいか、恭から恭弥に呼び名が変わったのは彼女の気遣いからからだろう。 「ぎゃっ!」 「ぐふっ」 恭は彼等を踏み台?道?にして棒を登った。「制服のままでっ」等の声が聞こえるがもちろん恭はお構いなし。 「こう言う争い事は好きだよ、僕。」 そして棒倒しが始まった。 [*書類整理][咬み殺す#] [戻る] |