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ザ・卒園式



今日は、卒園式だ。

「え、ちょ、早くない?もう三年経ったの?うえええ。」


やぁ、僕は雲雀恭弥…もとい和泉恭。
なんと、本日は卒園式!

有り得ない、早すぎだよ。



悶々と考えつつ、僕は組の列に並び、先生の指示を待っていた。


「はい、みなさん!今日は卒園式です。キチンとやりましょーね!」


はーい、と返す園児達。
当たり前だが僕は返さない。
…何が悲しくてはーい、なんて言わなきゃいけないのさ。

キャラ崩壊もいいとこだよ。←




…実は僕、前世が腐女子だったせいか、未だにBLに萌えている。
…今は男だから腐男子だけど。

ケータイを入手したら、是非とも夢やらBLやらを見たいと思う。ネットサーフィン。



…でもさ、僕が雲雀恭弥になった時点でキャラ崩壊してない?


…………。
…ごめんよ、原作の雲雀恭弥。この世界の雲雀恭弥は腐男子になりました。ご愁傷様です。





「…BL萌え…。(ボソッ」

「ん?何か言ったか恭弥。」
「嫌、別に。」




あー、早く大きくなって軍資金欲しいな。
そしたら漫画(同人誌)買ってアニメ見てグッズ買って…。


ワォ、鼻血出s((ry



「って、あああああああああ!!!!!」


「「「Σビクッ」」」



ちょっと待て!


雲雀恭弥になった→原作壊さないために、並盛&不良の頂点にならなくちゃいけない→怖い人がアニメグッズ買ったら…→キモイ。


買 え な い じゃ ん !





「嘘でしょ…。」


あまりの悲しさに、僕は膝を付いた。周りの目が変だろうと関係ない。だってアニメグッズはおろか、同人誌も買えないんだよ…!?
腐女子(男子)にとってはものすごい苦痛…!!




「嘘だぁぁぁ…!!」


(な、なんか…。)
(今日の雲雀君…。)
(いつもみたいに怖くないし…。)
(むしろ変…。)






「え、と、き、恭弥くん?ね、熱でもあるのかなー…?」


先生が恐る恐る聞いてきた。

いけない、僕はクールかつ、怖くなければいけないんだ……。








…だって、"雲雀恭弥"だから。









「別に、何もないよ先生。」






静かに、そう返した。






[*書類整理][咬み殺す#]

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