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恭弥、ごめんなさい



あなたは悪くない



なのに…、私は…






(…悪いのは、私だ…)




―――――‐‐‐

*side京子*




私は走った。

恭弥のいる応接室へ。



―――あの時、私は感情に任せて言ってしまった。ちゃんと考えれば、分かるのに。

恭弥は、助けようとしてくれた。

なのに私はそれをっ…!



「恭、弥ぁ…ッ!」




流れる涙を拭いながら、もつれそうになる足を進める。



久しぶりに、恭弥の姿を見てしまったからだろうか?

ここまで鮮明にあの日の事を思い出すなんて…。




――…、余計な事を考えてる暇は無い。今はただ、恭弥の元に向かうだけ。









京子side終
―――――




「京子……、」




(もう…数年前のようには過ごせないのかな…?)




恭はくしゃり、と頭に手を当てた。

その時だ。



タッタッタッタッ……、



廊下から、走るような音が聞こえた。

最初は草壁かと思ったが、足音は軽く、草壁のような大きな男が走っているような音では無い。

なら、誰だろうか?

足音の軽さからすると、小柄な男子、または女子か…――――。




(でも、風紀を乱すなら咬み殺すだけだ。)



恭はトンファーを手にすると、廊下に出ようと席を立った。

(相手が京子なんて知らずに。)






バンッ







扉を開けようとしたが、それは廊下を走っていた人物が開けた。恭の手は空を切り、行き場を失う。





「ッきょう…、こ。」

「恭弥…ッ!」







廊下を走っていた人物は、自分が先程まで考えていた人物だった。












(嗚呼、どうすればいいの?)










[*書類整理][咬み殺す#]

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