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「…。」
「…。」
何でこうなったんだっけ…。
俺はただリボーンに言われてそのまま2人と応接室に来た。そしたらいきなり殴られてあっさり気絶。気付いたと思ったら獄寺君と山本がヒバリって人に倒されてるし…。
こえー!って思ってたら…なんで、お茶に誘われてんの?俺。
いや、お茶しちゃってる俺も俺だけどさー!
「…飲まないの?」
「の、飲みます!すいません!!」
さっかから俯いてばっかりで、僕が淹れた紅茶に全く手をつけない。
そう思い話しかけると、彼はびくっ、と体を震わせてカップに手を付けた。
コク…、
「あ…、美味しい…。」
「でしょ?僕が選んだんだから。」
ニコ、
美味しい、と言われて僕の心は浮き気味。思わず笑ってしまった。
───ドキ、
「!」
(ヒバリさんが…笑った!!)
この人が笑うときは、戦っている時だけだと思っていた。
…けど、こんな笑い方もできるんだ…。
熱が顔に集中していくのを感じた。
─────綺麗。
「!」
な、何考えてんだ俺!
俺には京子ちゃんがいるし、第一この人は男だ!
なのに、俺は…ヒバリさんが、綺麗だと思ってしまった。
「───ねぇ、顔赤いけど。」
「うぇ!?あ、すいませんっ」
(何で謝るんだろ。)
その時、
カッ
「ッ!」
僕の手元にナイフが刺さった。
「なっ、ナイフー!!?」
「…ワォ、誰だい?こんな外道な事したのは。」
正直な話、心臓バクバクです。だって元の世界ではチキンだったからね。
「オレだぞ。」
窓際に立っていた赤ん坊、…リボーン。
「…君、誰?」
「オレはマフィアのヒットマン、リボーンだ。」
「沢田の仲間でしょ?…じゃあ倒れた二人を連れて出て行ってもらえる?」
すると、赤ん坊は窓際から飛び、僕の肩に乗ってきた。
「面白ぇーなお前。
オレの正妻にならねぇか。」
…。
「「は?」」
あまりの驚きで沢田とセリフが被ったが気にしない。…こいつ、なんて言った?
「僕男なんだけど。」
「そうだよリボーン!!何言ってんだよお前!」
「性別なんてどーでもいい。
なるか?」
「なるわけないよ。」
ガッ!
赤ん坊にトンファーを向けたがそれはあっさり止められた。
…ムカつく!
「冗談やめてくれる?」
「冗談じゃねーぞ。」
すると赤ん坊は僕の頭を掴み、頬に顔を近付けた。
チュッ、
「オレは本気だ。」
「なっ…!」
後方で沢田の驚いた顔が見える。
「…っ帰れ!」
ビュッ
再びトンファーを振るったが、彼はまた易々と避け、
「じゃーなヒバリ。」
ヒラヒラと手を振って窓から出て行った。
ブルブルと震える拳をなんとか抑え、沢田の方を向く。
「え、と…あの、すみませんヒバリさん。リボーンが…。」
「もーいいよ。今度会ったら絞めるから。(会いたくないけどね!)」
「じゃ、そろそろ戻ります。紅茶ありがとうございます。」
「うん、じゃぁね。」
沢田は2人を引きずりながら応接室を出た。
「…赤ん坊、ホモ疑惑?」
謎は深まるばかりだった。
[*書類整理][咬み殺す#]
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