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「────プリントにあるように、これが2学期の委員会の部屋割りです。」
会議室。
眼鏡をかけた、会長らしき人物が部屋割りを告げる。
周りの人は、自分の委員会を探すようにプリントを見ていた。
そんな中、異議があったのか、一人の女生徒が騒ぎだした。
「えーーっ
何コレ!?応接室使う委員会ある、ずるい!どこよ!」
応接室。本来ならば、校長と客人が話す為にあるような部屋。つまり、お偉いさんが使う、いい部屋なのだ。
女生徒の発言に、周囲の者が青ざめた。
「風紀委員だぞ!」
「Σはっ」
ヒソ、と隣に座っていた男子生徒が女生徒に耳打ちする。何も知らなかったのか、女生徒は"風紀委員"と聞き、口を手で覆い青ざめた。
「───何か文句でもある?」
「ひっ」
突然響いた声。
それに女生徒はビクッと体を跳ねさせた。
「いえ!ありません!
すっ、すいませんヒバリさん!!」
勢いよく頭を下げ、謝罪した女生徒。
「じゃ、
────続けてよ。」
ついに来た。
この日が…、
───“彼等”と出会う日が。
「でもおかしくね?応接室を委員会で使うってのは。」
「のっちもそー思う?」
「インボー感じちゃうよ。」
僕が女生徒に告げると、それでも不満を持つ委員会の奴らが言う。
「君達は仲良し委員会?代表は各委員会一人のはずだけど…。」
緑化委員会の彼等。
ダメだ、コイツ等は。
「"緑化"を目指す委員会に入っているのなら…、
───醜い心を持ってはいけないよ。」
「ヒバリにたてついたのが悪いんじゃない。」
「ヒバリの前で群れたがらこうなったんだ。」
「うう…。」
倒れた男子生徒。
去っていく風紀委員。
「ふあ〜ぁ…、」
眠いな、昨夜の夜更かしが祟ったのだろうか?
そう思いながら、目の前に高く積まれた書類に手をかけた。
「────雲雀恭弥、面白ぇーな。」
進む、物語。
[咬み殺す#]
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