01.変な子が黒の教団に来ました
ついに見つけた…みつけたぞぉおおお!!!
イヤッハー☆
…ところでこの崖登らないとイクナイ系?
***エクソシスト***
『ふっふっふ…ついに見つけた…これでアイツに対する恨みを……長年に亘った恨みをはらしてやるーーー!!!!』
黒の教団本部、断崖絶壁の崖前にて。
一人、メラメラと炎を燃やしながら叫んでいる15〜20歳程の男の子が居ました
黒のジャケット、紺のハーフパンツ、スニーカーと、とても動きやすそうな格好をしていました
髪の色はとても綺麗なセピア色。目の色はライトブラウンでツリ目。
整った顔立ちをしており、少し日本人離れしている様に見えますが、彼はバリバリ日本語使っていますので、日本人です
ジャラジャラとネックレスやらブレスレットやらピアスやら、ベルトやら。
その辺の不良少年みたいな子です
その子は、いきなり叫ぶのを止めて、ジャケットを脱ぎました。
ジャケットを脱いだ下には、赤のTシャツ。先程まで隠れていた両腕には今にも襲って来そうな龍のタトゥーが。
少年はジャケットを腰にきつく巻き、黒の革の手袋をして崖を登り始めました。
命綱無しで
全くどうして、皆さんこの崖をむやみやたらに登ろうとするんでしょうか
その光景をモニターで見ていた人物が一人。
「…?しつちょー!ちょっとこれ見てくださいよ〜」
「ん〜?どうしたのリーバー班長〜」
珈琲を飲みながらモニターに近づくコムイと呼ばれた男。
「これこれ。この男の子。誰ですか?なんで皆崖を登るんでしょうね…アレンやらミランダやら…」
コムイは少し考えてから、
「……AKUMAかな…こんな子教団に居ないよ」
「え……マジっすか」
「う〜ん…エクソシストを誰か呼んどいた方がいいかもね」
「…分かりました。」
「リーバー班長?どうかしたの?」
「…いや、ちょっとこいつ不思議だなと。」
「どこが?」
「うーん、何て言うか…凄く黒い殺気のオーラを出しながら登って来てるのは気のせいでしょーか」
「…やっぱりAKUMA?」
「それが…ゴーレム飛ばして、音声拾ってるんスけど、なんかこいつ、ずっと誰かの名前をブツブツ言ってるんです。でも、ゴーレムが警戒してこれ以上近づけなくてこいつが何言ってるか分からないんッスよ」
「どれ、ちょっとイヤホン貸して。」
「聞こえないと思うんですけどね…」
そう言って室長にイヤホンを貸す。
『……ス!…て…ぁ!!』
「うーん。少しは聞こえるんだけどね…音、最大にしてくれるかい?」
「うぃーす」
言われたとおり音量を最大にする。
「しつちょー俺も音最大にしましたけど、結局聞こえませんでs『クロス!ゴルァいい加減出て来いやぁ!ボコボコにしてやるよ!』
ガッターン!
人物A&B「「室長が倒れたー!!!」」
「こ…鼓膜が…破れ…」
「…まさか今の、イヤホンから聞こえたんスか!?室長もろイヤホンで今の聞いたんすか!!??」
今のは半端じゃないぞ!
イヤホンしていない俺でさえ鼓膜破れるかと思ったのに!
「ちょ!誰か救護班呼んで!!早く!」
人物C「は、はい!」
すると何処からか誰かが走ってくる音
ダダダダダダ!バァン!
「ど、どうしたんさ!リーバー班長!今の何なんさ!廊下に居た俺にも聞こえたさ!」
「お、ラビも今の聞こえたのか。それで、実はかくかくしかじか(略)なわけで、コイツの事なんだが、ちょいと見に行ってくれるか?AKUMAかもしれねーって室長が・・・」
モニターの男の子を指差しながら言う。
「なんだ、そんな事か…ふーん。コイツ、不思議な格好してんな〜」
まじまじとモニターの少年を見るラビ。
「いいから早く行ってくれ!」
「あいよ。どーせAKUMAだろうな。こんな所にこの時期来るなんてありえねぇしな」
「頼むぜラビ」
*******
『ふぃ〜やっと着いた。途中落ちそうになった時は冷や冷やしたぜ』
「おい、そこのお前!」
崖を登った先に居たのは赤毛に眼帯、バンダナとマフラーをした、俺より年上?の男。
『………誰?お前』
人が折角登ってきたのにその態度って無いんじゃねーの?
「お前こそ誰だよ。AKUMAか?」
『俺がAKUMAぁ!?お前、それがエクソシストに対して言う言葉か?!』
「え…エクソシスト?」
赤毛の男は鳩が豆鉄砲くらった様な顔をした
『俺はエクソシストだよ。だからAKUMAじゃねぇ』
「じ、じゃぁ証拠見せろ。」
調子を取り戻したみたいだ
『え〜めんどくせっ!…イノセンス見せりゃいいんだろぉ?』
ラビ「あぁ。」
『しょーがねぇな。ちゃんと見てろよ。俺のイノセンスが見れるなんて光栄だと思え。…イノセンス発動。[炎刺青(フレイムタトゥー)]!』
発動すると、俺の右腕の龍のタトゥーが消える。
タトゥーが消え、その代わり俺の右手に真っ赤な炎を纏った日本刀が現れる。
これが俺のイノセンスだ
『ほら、しょーこは見せただろ?赤毛の兄ちゃん?』
こんな所で時間くってる場合じゃねぇんだ
「…なんか、お前の態度気に入らねー」
『…退けよ。俺はある人に会いに来たんだ。弱い奴らと戦いに来たんじゃねぇ』
「な!弱いだとぉ!!!」
『何だよ?あぁ、まぁ喧嘩なら買ってやるぜ兄ちゃん』
フフンッと鼻をならしてそう言うと赤毛の兄ちゃんは少し喧嘩腰だったのを抑えた
「……ッつ!オ、オレはそんな挑発には…」
『…チッ…つまんねー!まぁいいや。早くそこ退けろよ。中に入らせろ』
「………お前ホント何様だよ…」
赤毛の兄ちゃんが呆れた様に言う
『はっ!俺は俺様に決まってんだろ!』
「………」
ラビ絶句。
なんたって、真顔で自分は俺様だなんて堂々と胸を張って言う人が目の前に居るんですから。
ラビはそのまま無言でゴーレムを取り出した
「…リーバー班長〜聞いてましたかぁ?この子どうするさ〜?この頭が残念な子『誰の頭が残念じゃボケ!』
[とりあえず、害は無さそうだから教団の室長室に連れてきて『害って俺は害虫かコンニャロー!』
「煩いなお前。少しは静かにしろよな」
『テメェらが俺の事を酷く言うからだろ』
「実際、非常に酷いだr『オラァ!まずは兄ちゃんから斬って行こうかぁ〜!畜生!』
「静かにしろよホントにうっとおしい。会いたい奴がいるんだろ?オレが連れて行ってやるから静かにしやがれ」
少年はうっと言葉に詰まる
『し、しかたねぇ。さっさと連れて行け!』
「こんのガキ〜!礼儀を知れ!」
『るせぇ!俺はガキじゃねぇ!』
「オレから見りゃぁガキなんだよ!」
『あーそうかよ!じゃぁアレンもガキっつー事だな!たしかアレンは俺の1コ年下だから今で言うと15歳だろ?俺は16歳だ!』
「!!!」
今、コイツ何て…
『んだよ!アレン此処に居んだろ?アレンから一回手紙が来たんだよ。お前と知り合いなんだろ?赤毛のバンダナマフラー男ってお前のことだろ。俺アレンにも会いに行きたいんだけど』
「何で…お前がアレンの事知ってんさ?」
『はぁ?何でって、同士だからな。クロスの弟子としての。』
「ク、クロス元帥の弟子だとぉぉぉ!?」
『そうだけど?何でそんなに驚k「リィィーバァァァーーーはんちょーーーーー!!!」
……え〜…
赤毛の兄ちゃんいきなり叫んでどっか行っちゃったよ
『…どーすっかなぁ…。ま、とりあえず、中に入るか。あいつを探すのはそれからだ。』
「教団に入るのか?」
上の方から声がした。
声のする方へ向くと…顔のある馬鹿デカイ壁。
『わああああぁぁぁぁ!?なんじゃこりゃーーー!!!しゃべっとぅわぁーー!!!』
「その言い方は酷くねーかお前。教団に入るんなら、点検させてもらうぞ」
『て、点検?ドンと来い!じゃなくて!何だよこれ!壁が喋ったぁ!!!』
こえぇ!!壁が喋ってるぜ!!
「俺、門番なんだけど。まぁ壁でもいいや。お前がAKUMAかどうか調べるからな」
門番…?
『お、おぅ…』
「レントゲン検査、AKUMAか人間か判別!…ん〜?お前……AKUMAじゃねぇけど、あれ?男…だよな?でも…お前おんn『しゃんならー!』
それは言わねぇって話だぜ☆←(ウェスタンショー)
「な、なんだよぅ!」
なんだよぅ!じゃねぇ!
この事を…あいつに知られたら…動きにくくなるじゃねーか!
『いいか。これは誰にも言うんじゃねーぞ。チクッたらその馬鹿デカイ目玉をエグリ取ってやるからな!』
「ひぃぃぃ!!!」
凄い怯えっぷりだ。
『はいはい、分かったら開門する!俺の事調べたんだろ?AKUMAじゃなかったんだろ?だったら別に俺がどんな変わった奴だろうが問題ねぇだろ』
門番は分かった分かったからと鼻水と涙を流しながら言った
「わ、分かった…開も〜ん」
『それでよろし。』
俺は開いた門の中に入っていく。
その中に入る直前、
『絶対に言うなよ…誰かに言ったら地獄の果てまで追い詰めてやるからな…』
ボソッと脅した
その瞬間、門番の泣き声が止んだ。
どうやら、フリーズしてしまった様だ。
ま、俺にはそんな事関係無いんだが
『さぁ〜てっと☆何処に行けばいいかっな〜』
とりあえず廊下を歩いていく
行く当ても無しに。
『………』
歩く。
『………』
歩く。
『………ひろーーーーい!!!』
「うわぁぁぁ!!!だ、誰です?!」
『ん?』
「へ?」
そこに居たのは…
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