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離したくはない




「シャワー浴びてく?」
「…いや、帰って風呂入る」
「そ」


大和は、腹をポリポリ掻きながら聞いてくる。イケメンなのに所々残念な男だ。


「じゃあ、俺はもう1回寝るかな」


人を起こしてきたくせに、あくびをしながら布団にゴロンと横になる姿は、自由人。だったら、もう少し俺のことも寝かせてくれても良かったのに。

とはいえ、もう起きてしまったし帰ろう。今日の夜はバイトが入っている。


「じゃあ、帰るわ」
「おう」
「バイト遅刻すんなよ」
「おう」
「風呂入れよ」
「宮田じゃねーし」
「毎日入ってるっつうの」


眠たいくせにしっかりと反撃してくる大和に苦笑しながら、俺は家を出た。


「…眩し」


外はもう昼になっていて、日差しが眩しくて思わず目を瞑ってしまう。

結局、俺はまだ忘れられないようだ。


お前と会わなくなって1年が経ったな。
お前は今…何をしてるんだ?


ユウヤ…―


【 第1章 END 】


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