[携帯モード] [URL送信]

離したくはない




「おっはよー!」


いつの間にか寝ていたようで、目を開けると朝だった。ついでに、爽やかな大和の笑顔付き。


「…はよ」
「飲み過ぎて頭痛てーんだけど」
「ああ」


声が少し枯れているような気がする。
思わず昨日のキスを思い出して目線を逸らしてしまったが、大和は何らいつもと変わりない様子。

…やっぱり寝ぼけていただけか。


「てか、宮田って寝相悪いんだな。布団かけ直してやっても、すぐ蹴り飛ばすんだもん」
「…初耳だわ」
「うっそ。誰か教えてやれよなー」


そんなおバカさんに気持ちを振り回されたことに、段々腹が立ってきて軽い嫌がらせをする。


「お前なんか、イビキ、歯ぎしり、寝っ屁の三拍子だったぜ」
「は、マジ?寝っ屁とか最悪だし!」


大和は、俺の嘘にかなり慌てている。
本当は生きているのか?っていうくらい、無音で静かだったんだけどな。

…まあ、いいや。
誤解を解くのも面倒臭いし、ちょっとムカついたから教えてやんねー。



[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!