Eternal… 2 「席替えで隣になった奴なんだけど」 「ぶッ…!席替えとか懐いー」 「……」 話の途中にケタケタ笑うのがムカついて睨むと、続きをせがまれる。 「その隣の奴が、何か笑えるんだよ」 名前は、優。 嵐士に続いて、こいつの美形さには驚いた。 初めて見た時は、正直思わず数秒見つめてしまった程に。 「へー…可愛い?」 「顔はな。性格はアホ丸出し」 「いいねー、俺バカな子嫌いじゃない」 嵐士は、自分の弟もアホの子なんだよ、とニヤニヤしていてキモい。…ブラコン野郎め。 「俺が学校で王子って呼ばれてるって言ったろ」 「ああ…ぷぷッ」 「……。そんで、そいつは姫って呼ばれてるんだと」 入学当時、当たり前のようにモテた。 最初は、それを愛想良く適当に返していたのだが、最近はそれが面倒になってきた。 だから、あまり喋らず常に冷たい目をしていれば、馴れ馴れしくされる事がなくなった。 多分、基本的に年上の女性のが楽なのだろう。 失礼だが、高校生のガキくさい女には全くといって興味がない。 だからこそ、関わる気は一切ない。 告白の断り文句もずっと同じにしている。 それでも、と金を用意しようとする人には困る時もあるのだが。 …俺にフランクに話しかけてくる奴など、滅多に居なかった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |