Eternal… 11 「ホストしてんの言ってねーの?」 「無理。俺まだ16歳(当時)だし、バレたらぜってー親父が乗り込んでくるわ」 うち自分で稼ぐ必要のない位、金持ちだし? …と、さりげなく自慢をするから、うぜぇなと笑った。 だから、俺も自分のことを話した。 人に話すなんて初めてだったと思う。 親から愛されずに育った。 ホストをしているのも金が必要だから。 今日までのことを思い出すように話した。 「だったらウチ住めば良くね?相当親父とか弟がうぜぇけど、問題ないし」 家賃なども考慮してくれたのだろう。 嬉しかったが、それは遠慮した。 誰にも話す気はなかった自分のこと。 なのに、言った後少しすっきりした。 相手が嵐士だったからかもしれない。 それからどれだけ経っても、俺と嵐士は仲が良いのは変わらない。 おれにとって嵐士の存在はかなりデカい。 人気者の嵐士に嫉妬さえもする。 それでも、嵐士はよくこう言ってくれた。 「俺らは一生もんの親友だ」 恥ずかしげもなく、そう言う嵐士のその言葉に…俺は実はかなり喜んでいる。 弟の話をしてくれた後もこう言った。 「猛は1番の親友だから話せて良かったよ」 本当に本当に嬉しかった。 …だけど、俺はその言葉を口に出来ないでいる。 嘘で固めた言葉なら、まだ言える。 だが、本心の言葉を言うのには照れてしまう。 きっと、そんな天邪鬼な俺の性格を知っている嵐士からすれば、俺の気持ちなどお見通しだろう。 だから、いつか言える日が来るといい。 「俺も嵐士が1番大切な親友だ」と。 そう言える日が来たら、俺はもっと成長出来ているのだろう。 [*前へ][次へ#] [戻る] |