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いつの間にかに?


「なぁお母さん、お母さんは授業でなくていいのか?」

もうとっくに授業は始まっているけど、ちょっとだけ疑問に思ったから聞いてみた。

「あ゛?お母さんだあ?」

「あぁ、だって青井くんの保護者なんだろ?不和の話聞いてたらお母さんみたいだなあって思ってなー、だからお母さん。」

すると、不和はため息をついたかと思うと俺の頭をバシッと叩いた。

「いってー、不和、今結構本気で叩いたろ〜。」

「あたりめぇだわざと強く叩いたんだ。俺はお母さんでも何でもない、ただの監視役というか見張り役というかそんなもんだ。だからお母さんと呼ぶのだけは止めてくれ。俺だって好きでそんな役をやっているわけじゃないんだ。」

不和がこんなに嫌そうに疲れ切った顔をしているの初めて見た。やっぱ、あの青井くんは疲れるのか。俺も結構びっくりさせられるしなー。そうだ、そう言えば昼ご飯がまだっだたな。

「なぁ不和ー、不和これいらね?俺一人だけじゃこれ食い切れないんだよ。」

「パンか?」

「これな、色んな人に貰ったんだけど俺はこの焼きそばパンとチョコパンとメロンパンとこのカップケーキを食べるから残りの6個のパンやるよ。」

残りのパンも結構うまそうなのが残ってるし全部種類違うし大丈夫かな。

「あ、あぁ。ありがとう、俺も昼まだったな。俺の好きなパンもあるみたいだし、有り難く貰っとく。」

「え、マジで?!好きなのあったのか?良かった〜。心配だったんだよ〜、全部嫌いだったらどうしようとか、よかった。」

奏也はもう満面の笑みでほほ笑んだ。それを直視した不和と言うと、

「?!(っ、///ヤベぇ、こいつの笑顔可愛い…って何考えてんだよ俺はあー!!俺はホモじゃねぇホモじゃねぇ。ただの気の迷いだ……)」

とずっと悶々とぶつぶつと言っていた。それを見ていた奏也は、不和はそんなにも好きなパンがあったのか、良かったまたあげようかなとか、不和って実は面白いやつだったんだなとか考えていた。



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