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オオカミシリーズ



「なんで俺が……」





ぶつぶつ言ってみたところで、引き受けてしまったものはしょうがない。気の弱い自分の性分が嫌になってきた。






「あ、なぁなぁ。嵯野(サノ)っている?」





事務員に言われた通りF組の教室に辿り着くと、戸口にいた生徒に尋ねてみる。





「Σえ゙っ」


「え?」





ドス低い声が返ってきた。なんだ?俺、なんかした??






「ゴメン。良く聞こえなかったんだけど…だ、誰だって?」


「え?嵯野っていう人なんだけど……」





もう一度ハッキリ伝えると相手は蒼白い顔をして、頭の天辺から爪先までジロジロと見てきた。なんなんだ、感じワル。



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