オオカミシリーズ
3
と、彼女の表情が一瞬ピシリと固まった――ような気がした。
しかし見間違いかとも思える隙に笑顔になると、またソレを自分の手に押し返してきた。
「悪いんだけど、君、届けてくれないかな?今日は私しか居なくて…」
ちょっと抜けるくらい大丈夫だろう。いつも暇そうなくせに…というツッコミをしつつも黙って成り行きに任せてみた。だって俺、マジメだし。
2年生だよね?と念押しされて、はいと素直に頷けば、より彼女の笑みが深くなる。
「ちょうどいいわ。この持ち主も2年生なの。目立つ子だからすぐ判ると思うわ」
「え、あの」
「お願いね」
押し切られました。。。
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