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短編
2
「ガナハ――」
「ルゥ」
泣き出しそうな親友をそっと見つめた。まだ幼げな顔には、黒々とした隈が色濃く浮かんでいる。
崩れるように抱きついてきた体を受け留めて、背中を撫でてやると彼は密かに震えていた。
「ルゥ、ルゥ…俺、もう嫌だよ。逃げたい…!」
「ガナハ」
悲痛な叫びに、自分はただ彼の背を撫でてやることしか出来なかった。
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