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短編

一人廊下を小走りする。何故か俺は焦っていた。






なんだ?なんか俺、おかしくなかったか?






とにかく一人になれる場所へ行こうと走っていると、後ろから腕を掴まれた。






「!」


「センパイ――」




「昂星……」






そこにいたのは奴で。いつもいつもウルサイ、馬鹿で俺に片想いしている後輩で――。いつもは軽くあしらえる筈なのに、今は何故だかコイツの顔を見ていたくなかった。






「離せ、馬鹿!」



「イヤ」



「なんだと…」






カッとして手が出ると軽くいなされて、そのままギュウと腕に抱き締められた。






「おい!昂せ」



「センパイ…」






肩に顔をつけてぐりぐりとする彼に、急に怒りが静まってきた。阿呆らしい、何を熱くなっていたんだろう。






「センパイ、焼きもち妬いてたね」




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あきゅろす。
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