天体学習 2 「――河橋(カワハシ)」 教室の入口から名前を呼ばれた。眼鏡をかけた、少し痩せ気味の生徒が立っている。 「あぁ――。茅(チガヤ)。何?」 「何って君……次は演習でしょうが。一緒に行こうと思って迎えに来たの」 溜め息混じりに言われて、慌てて履修を確認する。 「わっ!本当だ!!ごめん、今用意するから!」 途端慌て出したステラを見て、嶺はにやにやしている。彼は一限、この部屋での講義なのだ。 ぎろ、と睨みつけてやると、増々声を立てて笑い出した。 「早くしろよー。待ちくたびれてるぞ、」 「――パートナーが」 [*前へ][次へ#] [戻る] |