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短篇集
夢を分かち合う(ベル)





『ねぇベル』




「ん?なに」







静かな夜
ベッドの上で私はベルに問いた








『ベルは、私のコト好き?』



そう聞くと、
ベルは読んでいた雑誌から目を離し
私の方に向いた。








「なに?どしたの急に」


『んーん。なんだかね
最近すっごい夢見るんだ』


「どんな?」





『……なんて言ったらイイのかな…?


なんだか、ボスもスクアーロもベルも……
みんなが私の目の前から消えていって……
気付いたらもうソコには私1人だけになってて…』



「うん」



『それで、私みんなを必死に呼ぶのにみんな振り向かずにドコか行っちゃうの………』



「…うん」



『まるで………最新から私はソコに存在しないみたいで………
そう考えたらなんだか私、凄い不安になっちゃって……』












気が付くと私の頬からは涙が流れていた。

悲しいとか、そんなんじゃなくて本当に無意識なうちに





そしてベルが私を抱きしめているのも、
無意識のうちに気付いた











『……ベル……?』



私は少々しゃがれた声でベルの名前を呼んだ。











「なぁ名前。今お前を抱きしめてんのダレ?」





『……………ベル………』




「今名前の名前を呼んでるのは?」




『……ベ……ル……』




「今名前と向き合ってるのは?」




『…ベルだよ……!』




「だろ。オレいるし
いなくなったりしねーよ」




『……本当に………?』




「ウソつかねーし」




『…うん…』



「だから名前
もう泣かなくていーの」




私はベルに言われて気付いた


私の頬は知らないうちに涙でいっぱいだった











「おいで名前」




ベルがベッドの横を私に進めた




私はベッドに入ると、
ベルをギュッと抱きしめた











『もう………夢見ない…?』




「………名前の悪い夢も……王子がイイ夢に変えてやればいーじゃん」




そう言って、名前の頭をゆっくり優しく撫でると、名前は安心感からすぐに目を閉じた


















コイツが愛おしくて堪らない


こんな弱々しい素顔を覗かせるトコも


無防備な寝顔も










全てが………







こうなることが全て


流しきればいい


明日もまた笑えるように……














ずっと一緒にいよう





オレだけのお姫様







-End.




アトガキ(まとめれない)



 


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あきゅろす。
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