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桜並木の下で
2-11


「……ユーリにくっつくな」




 帰りのSHLがぼく達のクラスよりも終わるのが遅かったシオンは、少し遅れて校門前に現れた。

 けれど、開口一番に冒頭の台詞を言われ、しかもぼくの体を押し退けユーリを奪われてしまった。



 ……ヒドイわー…。




「んで、何で勝負すんのか決まったんか?」




 見せ付けるようにギュウギュウとユーリに抱き着いていたシオンがふと、ぼくを見ながら問うてきた。
 その腕は、がっちりユーリの腕をホールド。

 ぼくが今ユーリに触ったら確実に殴られそうだ…。




「ウン。まぁとりあえずネ」




 ニッコリ笑って返答するけど、シオンは未だぼくを威嚇している。
 そろそろ懐いてくれたっていいんじゃないかな…。




「何すんだよ?」

「ンー……あのさ、ゲーセンで勝負しない?内容はゲーセンにあるものを見てから決める。
 それでどぉかな?」




 首を傾げ問えば、彼は1度ユーリを見詰めた。
 たぶん、ユーリが怒るか怒らないか考えているんだろう。

 ユーリが「はしゃぎすぎるなよ」と苦笑すれば、彼はニッコリ笑ってまたユーリに抱き着いていた。
(なんだろう……小型犬と飼い主に見えてきたヨ)




「じゃあ、近くの通りに商店街があって、そこにゲーセンがあっからそこでイイだろ?」

「近場にあるんならソコで文句ないヨ」

「シューティングとかレーシングとか……まぁ、いろいろあるしな」

「ユーリはソコの場所知ってるかイ?」

「ん?……あぁ、商店街なら時々通るし、入ったことはないが場所ならな」

「ふぅん…………なら、行こっか★」

「「は?」」




 流石双子。

 ぼくがユーリの手を掴んで走り出すと、ユーリとシオンが同時に声を漏らした。


 でも止まってあげなーい★




「ぼく、登校はバイクで来てるんだ〜★」

「はぁ?!だからなんだってんだよ?!」

「だからぁ、ユーリを返して欲しかったらゲーセンまで競走して、ぼくに勝ってごらーンw」

「はぁあ?!!」




 あはは!こういうことやるから余計に嫌われるんだろうね★
 だけど、あの子を見ているとからかって遊びたくなるんだから仕方ないじゃない♪



 ぼくは、校門脇に移動させておいたバイクの後ろへ(状況を理解出来ていない)ユーリを乗せ、バイクを走らせた。

 あ、ちゃんと2人共ヘルメット着用してまーす☆
 準備万端ッww




「んじゃ、おっさきに〜☆★」




 未だポカンとしていたシオンに手を振れば、彼は急にはっとして顔を怒りで紅潮させた。




「生身でバイクに勝てるわけねぇだろーがこの包帯エロバカヤロー!!!」




 シオンがそう叫んだのを耳にしながら校門を出れば、
 サイドミラーでシオンがちょうど近くを走り去ろうとした(確か、今朝会った)コウ(って奴)のチャリに飛び掛かったのが見えた。


 あの2人って仲良しだよね〜☆





「……お前はまた人で遊びおって…」

「ヒヒッ★だってあの子可愛いんだもの」

「……………やらんぞ?」

「エー?なんでー?」

「………なんでもだ。手を出したらただじゃ済まさないからな…!」




 ちょ……ユーリさん。

 運転中に本気で首を締めないで下さい。



 あと。




「あ、そこ右」

「ちょ待っ?!過ぎちゃったじやナイ!」





 曲がるとこはもっと早めに言って下さると有り難いです。












ぐだぐださせるの大好きです←

なんか、なんでもない日常を書くのが楽しい…★


これは日常っていうか、ホントにぐだぐだなだけだけどww((殴w




09,08,26




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あきゅろす。
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