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愛でたい!


長い手足に祝福を
縮れた髪に祝福を
厚い唇に祝福を
黒い肌に祝福を





うっすら上げた瞼。本来目覚めは良い方なのだが、妙な時間に起こされたとあってはそうもいかない。眩しそうに目を細めて寝起きのかすれた声で

「…ホーマー?」
「ハッピーバースディ!」
にこにこ笑う友人(とは同衾しておいて言い切れまい)は大変な上機嫌で、また額にひとつ、キスを落とす。
俺より早く起きるなんて珍しい。やっと覚めてきた頭でぼんやりとパンサーは思う。とりあえずベッドから起き上がろうとすると力任せに押し倒された。
「…な、!」
「ちょっとタンマ」
先にベッドを抜け出したホーマーは、なにかがさごそやり始めた。パンサーはおとなしく布団の中で待ちながら、賑やかな朝も(それも相当な早朝である)あったものだと小さく笑う。

「さ、いいぞ。脚下ろせ」
ホーマーに言われて、ベッドに腰掛け脚を下ろした。床に膝まづいたホーマーに、何か履かされる。
「あ、これ」
「てめえのすっげえボロボロだったからな。ちゃんと履けよ」
新品のスニーカーだった。サイズもピッタリだ。
「わー!ありがとうホーマー!」
パンサーがお礼を言うとホーマーはこれ以上ないくらいに破顔した。その様子を見てパンサーはクスクスと笑った。
「なんだよ。何が可笑しい」
「いや、なんか朝から凄い元気だなと思って。早起きだし」
「たりめーだろ。今日を何の日だと思ってんだ」
妙な訊き方に、パンサーは笑うのを止めた。
「…俺の誕生日、であってるよね?」


に、とホーマーが口の両端を上げた。
「俺にとっちゃクリスマスよりもめでたい日だ」



何度目かわからない祝福のキスを降らすホーマーに、
「そりゃあ良かった」
とパンサーは、それこそ破顔して呟いた。





END
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パンサーが大好きなホーマーがだいすきです。生まれてくれてありがとう。




あきゅろす。
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