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渡り鳥の詩
エピローグ

笑いあった楽しい日々が
振り向くたび小さくなる
今は何も喋らないで
静かに目を閉じて

お休みなさい 夏が終わる
お休みなさい 迷ったままの心

いつか 穏やかな
声で目覚めるまで

お帰りなさい 季節(とき)が巡る
お帰りなさい 素直なままの心

今も あの夢は
胸で育っている

土に降りた種の中で
小さな芽が眠りにつく
枯れた草に抱かれながら
春の風を待って

いつか もう一度
空に舞い上がるよ

白い冬が窓に届く
凍えた手が重なるとき
花が開く春の朝を
そっと思い出して

すれ違った悲しい日々が
振り向くたび小さくなる
今は何も喋らないで
静かに目を閉じて



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あきゅろす。
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