ばすけっとまん
6
「バッバスケ部っ!?」
「あぁ」
「コイツがか?」
「そうみたいだよ」
告げられた事実が信じられずに、俺たちは林に何度も確認する。
……が、返ってくるのはどれも肯定のものばかり。
なんでこんなに俺たちが驚いてるかというと、この学校のバスケ部は、数多い強豪ぞろいの運動部のなかでも飛びぬけて有名だからだ。
――その、練習メニューの内容が
いろんな大会で、あと1歩、という成績が続いたバスケ部は、そのたびに練習量も少しずつ増えていったらしく。
その結果、ヘタに優勝経験のある部なんか目じゃないほどの超鬼メニューが出来上がったという。
そんなバスケ部の、その練習量の多さとハードさは中等部の頃からある意味、名物として有名なのだ
そんなバスケ部に。
言っちゃ悪いが……コイツが?
「え、じゃぁ俺が昨日見たのってまさか……バスケ部名物鬼メニューの地獄の走りこみだったり?」
その聞いただけで吐き気がする程の内容から地獄の走りこみ≠ニ名づけられたそれは、バスケ部が陸部と合同で行う練習としても有名だ。
その内容を思い出したのか、若干引きつった顔で聞くクラスメイトに林は無言で頷いた。
……マジか。
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