その他 日だまりの詩 [土沖] 「総司、いるかー?」 長い髪を揺らしながら、目的の人物の名を呼び歩く。 雲一つ無い快晴の春の空、土方は屯所内を歩き回っていた。 「どこ行きやがった、あいつ…。 巡察もねぇだろうに…。」 ブツブツと呟くその手には、小さな包み。 先ほど町で用事を済ませた後に、茶菓子屋で買ったものである。 それを渡すために、先ほどから探している訳だが…。 「ほんっとに…部屋にも居やがらねえし…。 またガキどもと寺んとこで遊んでんのか?」 そろそろ探すのを止めようか…そう考えながら角を曲がる──と。 「…っ!?」 「…スー…」 日向になっている縁側に横になり、規則的な寝息を立てている総司がいた。 いつもより胸元を緩め、柔らかな日差しに、心なしか表情も緩んでいるようにみえる。 「…こんなところで…昼寝か?」 起こさないよう、足音に注意しながら隣へ腰掛ける。 久々に見た寝顔は、未だ子供らしさを残していた。 (…気配に鋭いこいつが気づかないとはな…。 …敵と認識されてねえってことか…) 普段は、恨みの含まれる言葉を浴びせてくるが、 寝ているときは、本能で味方と認識しているのだろう。 さらりと頭を撫でてやっても起きる気配がなく、 小さく動いただけであった。 (…普段からこうなら、可愛げがあるのにな…。 …本当に起きねぇし…。) 起きて睨まれるのを覚悟で、 総司の頭の下に手をいれ、出来た隙間に自ら移動する。 ──所謂"膝枕"の状態で、改めて寝顔を見下ろす。 「…起きねぇし…(笑) …ま、最近忙しかったしな。今くらいはゆっくりしてろ。」 「…んー…」 ごろりと寝返りをうったかと思えば、 ふにゃりと破顏する。 幼い子供が両親に見せるそれのような表情で、 突然のことに、土方はただ、固まった。 「…っ、反則だろ、それは…。 ──起きたら覚悟しとけよ。」 「ん…」 暖かな日だまりの下で、総司の寝息を子守唄のように感じ… いつしか土方も、眠りに吸い込まれていくのだった。 ──今だけは、2人に安らかな時間を… ──その後… 「…さん…土方さん!」 「ん…?──わり、寝てたか…」 「寝てたか…じゃないですよ! 何で僕の下にいるんですか!」 「そりゃあお前…何でだ?」 「僕に聞かれても知りませんよ! 何でこんな子どもみたいな…」 「満更でもねぇだろ、退かねぇし。 …たまにはいいだろ、こんな日があったってよ。」 「…そうですね。」 「…さっき、お前の好きな店で、砂糖菓子買ってきたんだが…食うか?」 「だから、金平糖ですって。 …食べますけど、もうちょっとこのまま…」 「ったく…。」 ──通りかかった斎藤が驚きのあまり転倒するまで、後30秒… 土沖うるるるるるる\(^o^)/ 初書き…そして激甘…おろろろろろろ← そして何故ラストが斎藤さん\(^o^)/ 答え→斎藤さん大好きです((← 土沖の隣で日向ぼっこしたいです← [*前へ][次へ#] |