その他 花言葉は…[沖斎] 「総司。」 天気の良い午後。 今日は非番で、久しぶりに日向ぼっこでもと、 縁側でうとうととしていた僕は、 聞きなれた恋人の声で目を覚ます。 「んー…。どうしたの、一くん?」 「…寝ていたのか? 起こしてすまなかったな。」 いやいや、一くんの用事なら、 例え三徹した後の眠りでも跳ね起きますよ。 「ううん、もうそろそろ起きようと思ってたから。 それで…僕に何か用事?」 庭側に置いてあった履き物を履き、一くんの前まで行く。 この日差しのせいか、普段から白い一くんの肌に日光が反射し、 いつもより眩しく見える。 「用、と言うほどのことでも無いのだが…。 …あんたは、花言葉を信じるか?」 "花言葉"…? 花言葉って、あれだよね。 薔薇だと"幸福"で、百合だと"純潔"とかっていう… 「信じるも何も…花言葉は花言葉でしょ?」 「まぁ…そうだな。 昼寝の邪魔をして悪かった。では…」 そう言って踵を返す一くんに、驚いたのは僕だった。 慌てて声を掛けようとして、気づいた。 「…一くん。君、袂に何か隠してる?」 「っ!?…何を言う。 このようなところに、隠すような物などないだろう。」 いつも通りの冷静な反応。 だが、気づいた。 …彼が見せた一瞬の動揺に。 「…あれ、一くん。 襟巻きのところに土が付いてるけど…」 「!?…な…離せ総司…!」 「嫌だよ。」 瞬間的な動揺の間に一くんに近付き、 後ろから抱き締める形をとる。 普段、人目を気にしている彼は、すぐに抵抗を始める。 「何でこんなに動揺したのか分からないけど…。 土が付いてるなんて、嘘だよ。」 「何…?」 「ねぇ、一くん。 どうして急に花言葉を信じるか、何て聞いたの?」 そういうと、急に黙りこんでしまう。 俯いてしまっているので表情が分からない。 業を煮やした僕は、振り向かせようと手を動かし… 「…っ、知らん!」 「うわっ…!」 突然足払いを仕掛けられ、体勢を崩す。 その隙に一くんは、全力で副長室の方へ走っていった。 大方、先程の巡察の報告へ行くのだろう。 彼が去った後には、 温もりと、何か緑色をしたものが残された。 しゃがみこみ、それを拾ってみる。 「…四葉…?」 僕の掌にあるのは、確かに4枚の葉がある植物だった。 子供たちが必死に探しても見つかるかどうか… そのようなものを、巡察に出掛けていたはずの彼が、何故…? 「花言葉…かな。 あははは…一くん、いきなり花言葉を信じる?なんて聞いてくるから、何かと思ったら…」 彼はずっと、このことを言いたかったのだろう。 でも、これを僕に見せると、 巡察の途中で?などと、根掘り葉掘り聞かれてしまうと感じたのだろう。 だからこそ、あのような遠回しな言い方を… 「…相変わらず、堅いんだから。 …さすがに、僕は四葉の花言葉は知らないよ、一くん(笑)」 そうだ、山南さんに聞いてみよう。 そして、教えてもらった花言葉と、昨日手に入れた金平糖… これらを手土産に、お堅い僕の恋人に会いに行こうじゃないか。 四葉の花言葉は… Be mine(私のものになってください) 初薄桜鬼!沖斎! 斎藤さんあいらぶゆーです← だがしかしこんな駄文…orz 表には出さないけれど、独占欲のある斎藤さんが書きたかっただけです← 総司がイマイチわからない\(^o^)/ [次へ#] |