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夏ホラーレビュー
貞次シュウ「風鈴が鳴るとき」
風鈴が鳴るとき、悲鳴は増殖する。
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 携帯小説書籍の某賞を受け、出版作品のある実力派作者。定評ある彼の新作短編がこれだ。こつこつと気付きあげた独自の執筆スタイルを見せ付けつつ、安定感のあるホラーを提供する。

 とあるネットカフェで実に猟奇的で不可解な殺人事件が起こる。その直後、風鈴の音が鳴っていた。
 事件は風鈴の音が鳴るとき、牙をむく。果たして事件の根幹にあるものはなんなのか。

 描かれているのは、人々の生活に密着した、現実感のある恐怖だ。本当に在るかもしれない、貴方だって偶然見てしまうかもしれない、襲われるかもしれない恐怖。読み終わった後、自然にその危機感が芽生えてしまうだろう。

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あきゅろす。
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