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夏ホラーレビュー
サイレンス「足音」
ぺたん。
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 短い作品ながら、読者の脳味噌に強く印象付けられる恐怖。王道展開ながら、読者の脳味噌に強く響いてくるあの音。
 短いと、王道だと侮ってはならない。効果的に組み立てられた展開は、最後にあなたを恐怖の世界に叩き落すのだから。

 主人公は連絡と、そのときを待っていた。
 次々と友達が殺されていく中、生き残っているのはすでに主人公だけであった。
 やがて近づいてくる足音に、主人公は恐怖するのだが。

 読者もまた、読み進めているうちにその足音を感じるようになるだろう。
 ぺたん、ぺたん、ぺたん、ぺたん。
 心の中に、あるいは目の前に。もしくは真後ろに。もう、逃げられないのだ。

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