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夏ホラーレビュー
有葉千野「冷たい夏の一週間」「なぞなぞ」
死の、それは螺旋だったのだ。

冷たい夏の一週間
なぞなぞ

 ふたつの作品がリンクする。ひとつは問題編、もうひとつは解答編。そしてふたつを読み全てを理解して、ぞわりと怖気がひた走る。夏ホラーでそんな挑戦をしたのはこの作品だけだった。
 じわじわとくる不可解な何か、その正体に気付いたときの怖さときたら。

 冷たい夏の一週間で主人公は、父も母もいない故郷に帰ってくる。そこで偶然、ある一文を目にする。
 なぞなぞでは多数の人物がなぞなぞに挑戦することとなる。しかし答えを知ったものには、更なる恐怖が待っていた。

 ふたつの物語は交互に読むことをオススメしたい。どちらから読んでも、印象はさほど変わらないだろう。どちらから読んでも「怖い」、この一言に限る。
 知らぬが仏、覆水盆に返らず。なぞなぞの答えを知ったが最後、その答えがあなたを必ず不安にさせるだろう。

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あきゅろす。
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