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一人はオレに羽交い締め攻撃を繰り出し、もう一人は結果的に腕が勢いよくオレの胸に当たり、呼吸困難に陥らせた。
(もちろん後者はうれしくて飛び付いた拍子に、なので悪気はないのだろう、多分)







独りで震えてた夜より、3人で潜った夜は、シーツの安心感がまるで違う。






シーツ一枚隔てた世界が、長くて恐ろしいものから

少しだけ恐くなくなったのも


こいつらのお陰だ。







「今は恐いなんて言ってる余裕もないしなあ」

「何がって、今じゃ一児のパパだしね」

「……そうなんだよなあ」

「あ、ため息つくのやめなさいよ? 幸せが逃げるって言うし」

「つかねえよ、別に不幸だとか思ってないからな」

「不幸って言うより、育児に疲れたように見えたからね」

「……………」

「いや、ちょっと。そこは言い返しなさいよ、本気にするじゃない」

「ねえさんたら、それだけじゃないって分かってるのに」





ギアンに、店に、ぐるめじいさんの課題、か。

やることはいっぱいあるけど、こんなに気持ちいい風が吹いてると、ついうとうとしたくなっちまうのは人の性ってやつだよなあ…?



木の葉っぱの間から漏れる光がゆらゆらして、さらに眠気を誘われる。



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あきゅろす。
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