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空気に溶けて 貴方の処へ





何時か、

何時かと待ち続けて、疾うに結末は理解していた。
そのつもりでいた。



頭と身体が一致しないとかそんなんじゃなくて、頭と心がぐしゃぐしゃで。
身体が矛盾を繰り返す。





「また来たのかよ」



あからさまにお前は眉間に皺を寄せて怪訝な表情をする。
出来るものなら、俺だって来たくはないんだ。



「俺はお前を、絶対に許さない」



そう睨まなくたって、許して貰おうだなんてこれっぽちも思わない。



「あいつはっ‥お前のせいで死んだ‥‥‥!」



そうだね、そうだよ。
貴女は、俺のせいで。





二人の間で揺れる貴女。
実際に、揺らしたのは俺。

あいつのだからって諦めて、でも思いは先走って。



貴女は自ら身を投げ出したわけじゃない。
きっと事故だったんだ。

そう、考えた。
そう、願った。





「独りぼっちには‥させないよ‥‥‥」



俺が出来る最期の事。



「っ‥‥生きて償えよ!」

「ごめん‥‥もう、お前に会うのも最期だから」

「卑怯だぞっ‥!」



うん、でも
お前も十分優しいだろう?
消したい程憎い筈だろう?



俺が出来る最期の事。
最期の事。













あきゅろす。
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