重たい心
ベッドに勢いよくダイビングを決めて、心地よい冷たさの温度の布に溺れる。
何も考えずに枕に顔を埋めて、暫くすれば酸素を求めて顔を横に向けた。
なんだかそれがやけに必然的で、直ぐにあたしは枕に顔を埋めた。
十分に酸素を補充出来なかった身体はドクリと脈を打っては熱を帯び始める。
脳は必死に酸素を補充するようにと痙攣しては、あたしは反発するように頭を抱えて枕に押し付けた。
馬鹿な事やってるなって思うけど、こうしないとどうも確認出来ないらしい。
破裂しそうな心臓を鷲掴みにして、あたしは枕から顔を離して仰向けになった。
身体全体を使って酸素を吸い込み、しまいには吐く間も与えぬ勢いで吸い続けた。
深く、浅く、深く
その度に唸るあたしの心臓
この瞬間が堪らなく好き。
心が動いてるって、生きてるって確かめられたから。
何時か壊れてしまうだろうこの心の臓に、あたしは手を添えた。
それまではどうか、あたしの呆れる馬鹿さにも付き合って。
重たい心
あたしが在る証拠
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