777
「あっー…」
昼下がり、
彼女と二人で散歩がてら近くのコンビニに寄って、
適当に物をカゴに入れ、彼女が会計をしているところだった。
「何…どうした?」
彼女の短い感嘆の声に、雑誌から視線を移すと
彼女はお財布を持ったまま固まり、店員は何やら苦笑い。
「見て見てっ、ラッキーナンバーだよ」
「‥‥‥あ」
彼女がウキウキした顔で指差す方向の、
レジには777円と表示されており。
思わず溜め息が出てしまう。
「はぁー…」
「何々っ?くだらないってっ?!」
ムキになる彼女の頭をポンポンと軽く叩いて、
何だか笑みが零れてしまう。
「よかったな」
「今日はいい事がありそうだね」
それからその日一日、彼女の笑顔が絶えることはなった。
俺にとっては、
それが何よりものいい事。
ラッキーナンバーは777
小さくて些細
ぐたらないかもしれないけど。
君の笑顔が見れるなら。
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