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甘い甘い香りに酔わされて、
綺麗な肌に魅せられて





辿り着いたは蜘蛛の糸










彼女は逃がさないとばかりに妖しく微笑む。




















「今日はいつもの香水付けてないんだ?」



彼女が隣りにいるのに、どこか物足りなさを感じて

俺はポツリと呟いた。





近くに彼女がいる時は、あの甘い香りですぐ分かる。



彼女に似合う、
甘い甘い香り






初めて嗅いだ時は、甘過ぎて眩暈がしてたけど

今では心が落ち着くいい香りだと俺は思う。








「ちょっと切らしちゃって…もう最悪。あれ無いと調子出ない…」





不機嫌そうに答える彼女の顔にはもちろん笑顔なんてなくて。



少し眼は虚ろ気味。





「物足りないわ」


「物足りないね」





俯く彼女に相槌を打って、彼女に見えないように小さくほくそ笑む。





だって、彼女は知ったらきっと怒るだろうから。



そんな君も俺は好き。















「今から買いに行こうか?」


「車出してくれるなら」


「…動かないと太るよ」


「太ったあたしは嫌なの?」





顔を見合わせて思わず吹き出して、



意地悪な質問に
意地悪な答え








君はもう、
知っているんでしょ



俺は君のモノ








「好き、好き。君が好き」


「ありがと」








俺の言葉に当たり前のように微笑む彼女















ずるい?



こんなにも、
安心出来る罠がある事





俺は嵌まったから、
知ってるよ








ずるい?





彼女の罠に捕えられた事













あきゅろす。
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